当医院の医療用空気清浄機について(再掲載)

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今回も以前投稿した内容を再掲載させて頂きます。

当医院の医療用空気清浄機を設置を行ったエアロサービスの幸松さんに説明をお願いしました。コロナウイルス感染拡大防止に対しての空気清浄装置エアロシステム35Mの特徴や効果についてです。

 

〜空気中に何が浮遊し、空気清浄機は何を取るか?〜

①まず最初のポイントは、空気清浄機は何を取るのか?ということです。

空気の汚れは大きく

・二酸化炭素などのガス

・いい匂い、嫌な臭いなどの臭気

・ウイルスや花粉などの粉塵

に分けられます。

この中で空気清浄装置が取り除くものは粉塵・特に浮遊粒子と言われるものです。

(二酸化炭素などガスには換気で、臭気は軽減しかできません)

 

②2番目のポイントは粉塵の特徴は?です。

下のポスターは空気中の浮遊粒子の大きさの目安を表しています。

大事なことは1)粉塵は小さいほど空気中を長時間・広範囲を浮遊する

2)小さな粉塵ほど吸い込んだ時に健康被害が出やすい!

ということです。

では代表的な大きを見てみましょう。

⭐︎まず比較としてヒトの髪の毛の太さは?、約0.05mm~0.1mmです。

単位はmm(ミリメートル)ですが、50~100μm(マイクロメートル・ミクロン)や

50000~10000nm(ナノメートル)と書く場合もあります。

1mm=1000μm=1000000nmです。

わかりやすく説明すると、

10μmより大きい粉塵=花粉やカビの胞子などは、不敷布のマスクなどで除去

1~5μm前後の粉塵=PM2.5や黄砂などは、HEPAやN95マスクで除去

0.5μmよりも小さい粉塵=ウイルス・細菌などは、電気集塵式空気清浄機などで除去していきます。

 

③TVなどで聞くエアロゾルについて

コロナウイルスのニュースでよく見かけるようになった「エアロゾル」と言う言葉ですが、2020年2月20日の朝日新聞の記事には“日本エアロゾル学会によると、アロゾルとは気体中に漂うごく小さい液体や固体の粒子出来方の違いにより、粉塵やミストなどとも呼ばれる。”また“中国の国家衛生健康委員会は、エアロゾル感染(飛沫に含まれる水分が失われ、病原体を含む飛沫核が空気中を漂うことによって感染を引き起こす)の可能性を認めた。”とあります。

・2020年4月3日の朝日新聞の記事では“新型コロナウイルスの主な感染経路は接触感染と飛沫感染(くしゃみなどのしぶきを直接あびる)とされ、空気中を漂うウイルスによる空気感染はしないとされるが、世界保健機構(WHO)はエアロゾル感染の可能性を指摘”と書かれています

・2020年4月3日の朝日新聞の記事から”京都工芸繊維大学の山川勝史准教授が、ほぼ閉め切った空間で患者が咳をしたら、ウイルスを含むしぶきがどう広がるか、コンピューターでシミュレーションした。すると2㎜までの比較的大きな微粒子は最初の1分間でほぼ床に落ちた。4~8μmの微粒子は、20分後まで計算しても、多くが落下せず空気中を漂う結果になった。”

・実際は人の動きやエアコンなどの空気の流れにより5μm以下の微粒子は長時間・広範囲に空気中を漂い、舞い上がりやすいと考えられます。

 

④換気について

2020年4月3日の朝日新聞の記事から“政府の専門家会議は「可能であれば2方向の窓を同時に開け、換気を」。空気調和・衛生工学会と日本建築学会は3月23日緊急会長談話発表「くしゃみなどの飛沫のうち5μm前後のものは、比較的長く空気中を漂うため、感染リスクを下げるのに換気は有効。ただ、換気だけでは感染リスクを十分下げられないと指摘”とあります。

現実問題として医院で各部屋2方向の窓を開けるのは困難、もしくは窓がなく不可能な場合も多いと思います。風通しの良い窓がない場合の方が多いかもしれません。仮に風通しの良い窓や入口を開けておくとしたら、冷暖房の効き目は? 外から排気ガス・PM2.5・花粉などが入ってくる? 防犯面は?内の音が外に? 外の音が内に?などの問題も出てきます。

・換気扇の使用については?建築基準法の改正(2003.7)により住宅では24時間換気が必要とされています。 医院の場合でもガス(二酸化炭素など)の交換には換気が大切なので、換気扇は今まで通り使用されることを推奨します。換気扇でエアロゾルを除去するのは非効率です。

 

⑤電気集塵式空気清浄機エアロシステム35Mについて

以上のように、実際は人の動きやエアコンなどの空気の流れにより5μm以下の微粒子は長時間・広範囲に空気中を漂い、舞い上がりやすいと考えられます。

そこでエアロシステム35Mは、フワフワ浮遊している微粉塵を効率よく取り除くため、

    ①天井面から吸い込んで4方向に吹き出すことによって大きな空気の流れを作る

 ②取り込んだ微粉塵を電気集塵式でしっかり取り除く

 ③いつも空気清浄装置が十分な性能を発揮すようにメンテナンスする

を行っています。

院内の空間の空気が1時間で12〜15回転するよう算出し、効率的な空気清浄機の位置を設計の段階から決めることで、診療室内の空気が約4〜5分間で1回、空気清浄装置内を通過することを可能とし、発生したエアロゾルを素早く除去していきます。

・「病院設備設計ガイドラインHEAS-02-2013」によると一般清潔区域(通常の医院内)の換気条件は1時間に6回転です。15回転と言うと清潔区域の手術室クラスになります。

以上の内容をエアロサービスの幸松さんに説明していただきました。

医院としても皆さんの為にこれからも色々と考え取り組んで行こうと思いますので、

これからよろしくお願いいたします。

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