口育とは
「口育」とは、0歳からお口周りの筋肉の発達をサポートして、噛む、飲み込む、呼吸するといった身体機能の正常な発達を促し、口の発達不全を防いで全身を正常な発達に導く考え方のことです。口育は人生の「始まり」から「終わり」まで、人間らしい生活を生涯にわたって営むための機能予防管理術です。
口育の重要性
人は舌を中心とした口腔周囲筋の機能的発達が不十分な場合、顎が矮小化または下顎の後退を起こし、気道が狭くなり歯並びや呼吸に大きな支障が生じます。特に気道が狭くなることで酸素が十分に入らず発育や発達に障害が生じたり、学習能力や運動能力にも支障が生じます。そして老年期より口腔機能が低下し、早期に摂食・嚥下障害に陥り、介護、そして胃ろうとなって行きます。これらを防ぐためには、子供の頃からの良好な口腔機能の成長・発達が不可欠です。
口育の方法
具体的な口育の方法としては、
- 新生児期から哺乳・離乳食・食事・水分摂取・歯磨き・舌トレーニング・ストロー使用・指しゃぶり・おしゃぶり・寝方・姿勢などに注意する
- 小児期から歯科医院で定期的な健診や予防処置を受ける
- 口育士や口栄士という資格を持った歯科医や栄養士に相談する
- 日本口育協会や日本口育栄養協会などの団体から情報や支援を得る
などが挙げられます。
口育協会認定歯科医院
「口育」は日本では主に予防矯正として歯科医が行っています。日本口育協会では資格制度を設け、口育についての十分な知識のある歯科医を「口育士」と認定しています。当院では、口育士の資格を持った歯科医がお子さまの口腔機能の発達をサポートします。お子さまの口呼吸が気になる、おしゃぶりが多い、歯並びが悪い…など、お口周りに関するお悩みは、ぜひ当院へご相談ください。
口育のメリット
「口育」を行うことで、
- 歯並びや顎の成長が正常になる
- 口呼吸や睡眠障害が改善される
- 学習能力や運動能力が向上する
- 全身の健康や免疫力が高まる
- 生涯にわたって食べることや笑うことを楽しめる
などのメリットがあります。
口育のQ&A
よくある質問と回答を以下に示します。
- 口育はいつから始められますか?
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口育は0歳から始められます。哺乳や離乳食の与え方や指しゃぶり・おしゃぶりの使用に注意することで口育につながります。
- 口育はどんな専門家に相談できますか?
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口育は主に歯科医に相談できます。日本口育協会では「口育士」という資格を持った歯科医を認定しています。また、「口栄士」という資格を持った栄養士も口育に関するアドバイスを行っています。
- 口育は保険適用されますか?
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口育は保険適用されません。しかし、予防矯正や摂食・嚥下障害の治療などは保険適用される場合があります。詳しくは歯科医にご相談ください。